2019年5月3日金曜日

妹家族との面会

その日は実家の墓参りからスタート。
昨年、父の突然の思い付きでお墓を移動してしまっているので、それも伝えたかった。

過去記事: どうやって出かけたのだろう?

そして、妹家族4名+我々夫婦の6人で父の元へ。
スタッフさんから「お父さん、お待ちかねですよ~」と。



顔を合わせると、開口一番、孫に向かって「大きくなったな~」。
何ともスムーズな流れ。
施設の最上階にあるラウンジからは周りの景色が一望出来て非常にすがすがしい気分になる。

適当に雑談すること約1時間。
穏やかな、たわいない談笑が続いた。

今日は調子いいぞ、先日電話でまた言いだした退所の話も出てこない。
今日の訪問で気分が盛り上がって、頭の中から退所の件はどこかに行ってしまったようだ。

さて、そろそろ、、、と思った時だ。
私を指さしながら「あんたは分かる」(時々見る顔)と言いたいふう。
甥姪を指しながら「あんたらは孫やろ」
そして妹に、「あんたは?」

一同、石になった。
「お父さんの娘でしょ」
と言うと、「あ~」とは言うが、多分、理解できていない。

大勢で押し掛けたので、頭の中で登場人物が処理しきれなかったのだろう。

今回の主役は孫で、孫が来る、ということで頭はいっぱいだ。
それ以外の登場人物まで準備が出来ていなかった。

父は前から我々姉妹(父の娘)2人と、2人の伯母(父の妹)の存在が入り乱れるのだが、今回もそうだったのではないかと思う。

過去記事: 娘2人=妹2人 人の識別がうまくいかない 時空の乱れ

父の中ではきっと、この日、下の娘と思いつつも、頭の中では下の伯母をイメージしていたのだろう。
想像と違った人間がいたので分からなくなったのではないか。

気を取り直して、父の部屋を訪問する。
ふとカレンダーを見ると、その日の日付のところに上の伯母の名前が書いてあった。
書かれているのは上の伯母の名前だが、来ると伝えたのは、もちろん私だ。

本人を見てその人を認識するのではなく、子供だから孫、ユニフォーム来ているから施設のスタッフさん、「お父さん」と声をかけるから娘、「兄さん」と声をかけるから妹、みたいに、役割分担から逆算してふさわしい対応をしてその場をやり過ごす、という状況の様だ。

じゃあ、何もかも訳が分からなくなっているかというと、そうでもない。

週5日のデイサービスと週2日の在宅日は毎日繰り返されているからか、日付の感覚は割としっかりしている。
電話で話をしていても、明後日というと、○月○日か?と聞き返されるし、その日は部屋にいるかどうか、というのも分かっている。

現金を1000円札でまとめて渡しても、それがいくらだったかも把握できている。

ちょっと悲しいことだが、私や妹は父の人生にとっては脇役で、今後も大きな影響を与える存在ではないので、分からなくなっても実害は無いのだ。

出かけても戻ってこれるとか、お店でお金を正しく授受するとか、トイレにちゃんと行けるとかいう事の方がずっと重要なのだ。



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